関東財務局長(金商) 第2654号
一般社団法人日本投資顧問業協会 第012-02597号
きのうS&P500とNASDAQが過去最高値を更新しました。
正直、年初の時点でこの展開は全く予想していませんでした。
しかし、3月にはその可能性もあるという見通しに変えました。
その理由は過去にも似たような動きがあったことと、米国の経済指標が予想以上に強いという2点。
昨年は2月に急落しましたがS&P500は夏にVIXショック前の最高値を更新しました。
上のチャートはS&P500の長期足です。
チャートを見ると昨年初頭~きょうまでの動きは2015年夏~2016年夏の動きと良く似ています。
昨年のS&P500はVIXショックでつけた2月安値を年末に下方ブレイクしました。
2015年夏~2016年夏のときは2015年チャイナショック時の安値を2016年初めに下方ブレイクしましたが、
2016年夏に2015年につけた高値を更新。そこで、もう天井だろうと思った市場参加者も多かったと思います。
ところが、高値圏でもみ合いを続けた後は11月のトランプ大統領誕生で一気にレンジを切り上げました。
他にこの2016年の動きと今の動きが良く似ているのは、日経平均株価とTOPIXの伸びが非常に鈍い点。
上はTOPIXの月足チャートです。
S&P500はトランプ誕生前の2016年夏に高値を更新していましたが、
日経平均株価もTOPIXも2016年6月に2016年の安値を付けており、米国株に全く連動していませんでした。
今回も米国株に比べて日本株の反発は非常に鈍いです。
これは色々理由が考えられますが、大きな理由は中国経済の影響でしょう。
日本は米国よりも中国経済の影響が非常に大きいと言うことが良く分かります。
このまま2017年のように上昇が加速するかどうかは、
トランプ大統領誕生のようなサプライズがあるかどうか、それ次第でしょう。
ただ、米国は景気が好調で株価が高値圏にあるタイミングで減税を敢行し、
株価が少し調整しただけでFRBは引き締めを見送りました。前例のない状況です。
ここで株価を上げようと更に無理をした場合、バブルが昂進し株価は上昇するかも知れませんが・・・
その後に来る反動は非常に大きなものになりそうな気がします。
暁投資顧問 平下
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