関東財務局長(金商) 第2654号
一般社団法人日本投資顧問業協会 第012-02597号
11日の日経平均株価は25,162円と大幅反落となりました。
日本市場は非常に不安定な動きをしています。
ドル円が117円と円安となっており、一時は117円35銭と約5年ぶりの円安水準をつけました。
また日本の債券も安くなっており、株安にもなっています。
つまり円安・株安・債券安というトリプル安になっており、一番ダメな状態に陥っています。
気になる動きとしては、メジャーSQ算出後に急落しているのが不気味に感じます。
ただ先物の動きとしては決して悪くはなく、チャート上ではダブルボトムをつけており、
このまま25,500円のラインを大きく超えていければ、
緊張しているボラティリティも軟調になっていくのではないかと思える動きをしています。
ただ円安なのにも関わらず、円安恩恵銘柄である7203 トヨタ自動車が4.3%の下落、
6902 デンソーが4.1%の下落となっています。
こういった銘柄が円安なのに下がっているという事は、
「これ以上の円安は企業の調達コストを上げるだけで収益が悪化する」
といったイメージを持っているのではないかと思いました。
そしてボラティリティは上方で硬直している状態が続いています。
このボラティリティが低下しない限りは、今の相場の上げ下げは非常に激しいものとなり、
メジャーSQを通過したとはいえ、18日の米国のトリプルウィッチングが控えているので、
そこまで硬直するイメージは持っておきたいです。
そして日経VIが25ポイントを割り込んだら、今の値幅もなくなり、
3月の特異月、あるいは年度末特有の配当・優待を狙った動きになるのではないかと考えています。
また11日はドル円がブレイクし、同時にマザーズ指数も大きく下落していました。
こういったことから日本株売りも一方では考えておきたいです。
ドル円はブレイクして117円までいき、一時は約5年ぶりの円安水準をつけました。
しかし円安恩恵銘柄にはあまり効果がありませんでした。
図の7203 トヨタ自動車は4.37%の下落となっており、円安効果はありませんでした。
業種別指数でみても、輸送用機器は大きく下落していました。
日本はこれから値上げラッシュが始まります。
ガソリン、灯油、電気代などに加えて食品などが値上げラッシュになっている今、
こういった物価上昇に賃上げが追い付かないと消費が冷え込む可能性があります。
消費は景気の歯車なので、賃上げをする重要性も分かります。
だから岸田政権の賃上げをするべきというスタンスも分かるのですが、
ただ経済対策で考えるのならば、今は消費を促す政策をした方がいいのではと思います。
今の市場は重なるショートカバーと大幅下落で非常に乱暴な動きが続いています。
強烈な下落と強烈な踏み上げが同居しており、
こういった2つの様相が同居している様はリーマンショックの半年前の動きと似ています。
そうなると市場の流動性が崩壊する可能性も常に意識しておく必要があります。
そしてこれだけの乱高下を短期間に繰り返す現象は上昇相場であるブル相場では出現しないので、
基本的にはベア相場であると意識した方がいいです。
そういったことを意識しながら長期的なポートフォリオを積み上げていく月だと思います。
またベア相場時は今の情勢もあいまって警戒が必要なので、
週末に何が起きてもいいような状態にしておくことを心がけた方がいいと思います。
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