関東財務局長(金商) 第2654号
一般社団法人日本投資顧問業協会 第012-02597号
日本人の米国株への投資は実はコロナ禍において急増しました。
S&P500に連動する投信の金額は3兆円に上り、
特にレバナスなどのレバレッジ型投信などは
去年だけで1500億円近く米国株に資金が流入した形になりました。
更に5月12日時点の水準だと2021年以降に購入した人は、
ほぼ全員が大きな含み損を抱えている状態となっています。
通常のショック安に向かっている状況ですが、
世界中の資金がコロナ禍において米国株に集中していたと仮定するならば、
需給は過去最悪レベルになるかもしれません。
世界最大のヘッジファンド「ブリッジウォーター」のマネージャーであるレイ・ダリオ氏は、
金利が高くなれば、上下変動が激しい株式を保有するリスクを取らなくても、
米国の短期国債を保有するだけである程度のリターンが得られてしまうと危惧しています。
例えば米国の短期国債を2年保有していれば大体2.5~2.6%のリターンが得られそうですが、
一方、米国株では金融の引き締めでぐらついており、
2年で果たして同じリターンを達成できるのかどうかといった状況となっています。
そして今はモノが買われるからインフレが止まらない状況となっており、
これが現在株式の投資家が直面している問題でもあります。
そしてレイ・ダリオ氏はあるジレンマについても触れています。
インフレ抑制の為に充分な利上げを行うことができないのは、
それを行ってしまうと株価と実体経済が沈んでしまうからであり、
なのでこの一年間で連邦準備制度(Fed)は立ち位置が非常に難しいところにいると述べています。
そして米国株はもう手遅れで、中央銀行では対処できる処理能力を遥かに超えており、
この状況では物価が上がり続けるか、株価が暴落するかのいずれかは避けられない状況であり、
高確率でスタグフレーションに突入するだろうと危惧しています。
暁投資顧問でも2021年に何度かスタグフレーションに触れています。
スタグフレーションとは簡単に言うと「インフレ+景気後退」の合わせ技であり、
2022年のテーマは「スタグフレーション」だと思います。
S&P500と200日移動平均線の乖離率がコロナショック時は25%程でボトムアウトしました。
そして今のS&P500と200日移動平均線の乖離率は13%程であります。
即ちこの乖離率で考えると10%ぐらいの下げ余地があるということであり、
あと10%下がればボトムだということも考えられます。
そうなるとスタグフレーションの時代に空売りするべきものも見えてきます。
S&P500は200日移動平均線とローソク足が大体25~26%ぐらいあれば、
決め打ちで買いで入ってもいいと思いますし、その間の下がっている期間は、
この金利上昇に耐えられないハイイールド債やジャンク債などを空売りしてもいいのではないかと思います。
またもしも小麦や金などのコモディティが更に上がるようなことがあれば、
当面の相場の乱気流はコモディティをちょっぴり買って、
デリバティブ市場(オプション取引)で凌いでいくのも良いと思います。
そして今のベア相場でも愚直に積み立てていく人こそが、次のブル相場で勝ち組になっていくものだと思います。
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