関東財務局長(金商) 第2654号
一般社団法人日本投資顧問業協会 第012-02597号
14日の日経平均株価は26,643円と続伸となりました。
13日深夜発表の米国の6月消費者物価指数(CPI)を
相当警戒していましたが、日本株は殆ど上昇となりました。
上昇した背景には、半導体大手の台湾TSMCの業績が好調だったことから、
今まで売られていた分の半導体株の買戻しがあった様に感じました。
また18時に岸田首相の会見が控えていたことから、
それを先回りしての買いが入った様に感じました。
しかし日経225は上昇しているのですが、
TOPIXの方は上昇はしているもののサッパリとしており、
売買代金もここ最近2兆円台前半となっており、
本日は2.2兆円とボリュームがありませんでした。
なので上昇はしていますが、真の上昇ではない様に感じます。
つまりこれは夏枯れ相場に入ろうとしているのではないかと思います。
株式市場を見ると、直近売られていた超大型株の上昇や、
グロース株の優位性が目立ちました。
6861 キーエンスは3.48%の上昇、6920 レーザーテックは5.37%の上昇となりました。
そして最近の相場の中で好調な銘柄を見ると、
日本の内需、そして外食産業が目立ってきている様に感じました。
例えば9887 松屋フーズHDは0.98%の上昇、9861 吉野家HDは6.28%の上昇、
7550 ゼンショーHDは2.5%の上昇、3197 すかいらーくHDは4.88%の上昇で
それぞれ年初来高値を更新しました。
また2681 ゲオHDも4.55%の上昇となっていました。
以前は消費者物価指数(CPI)にここまで株価が影響されることはなかった様に思います。
そして9.1%と市場予想よりも大きく跳ね上がった結果を受けて、
今月27日のFOMCで金利の利上げ幅が1%拡大する可能性が大きく上昇しました。
それだけ消費者物価指数(CPI)の結果が強烈だったことが分かります。
ボリンジャーバンドがギュッと収斂されている形になっていることが分かります。
このボリンジャーバンドが拡大してから収斂している動きを見ると、
やはりこれはシーズナリティ(季節性)からみても夏枯れ相場入りの様に思います。
また消費者物価指数(CPI)という重要経済指標を受けた日本株市場なら、
売買代金は2.5兆円以上あってもいいはずなのに、
実際は2.2兆円に留まっていることも夏枯れ相場入りを示唆している様に思います。
夏枯れ相場は夏場に取引参加者が減ることで、相場の動きが鈍くなり、
金融市場での売買が減少して、値動きが雑になります。
そうなるとオプション取引でも優位性がある取引が出てきます。
それがコール売りとプット売りです。
なので足元では優位性が高まるコール売りとプット売りに注目するのもいいかもしれません。
イールド(yield)とは債券の利回りのことを指しており、
期間が長くなるほど通常は利回りが高くなるので、
イールドカーブは右肩上がりの形状となります。
しかし逆イールドカーブは通常とは逆になり、
償還までの期間が短い債券の利回りが
期間の長い債券の利回りを上回る状態を指します。
金利の逆イールドは中央銀行がインフレを抑える為に
金融引き締めを行うことで起きます。
インフレを抑えるためには1~3年程度にわたって利上げが続きます。
債券市場はそういったことを織り込むので、短期債の利回りが上がりやすくなります。
そして利上げで将来の景気が減速し、
いずれは利下げに転じるという投資家の思惑で長期債の利回りは低下します。
そういったことから逆イールドカーブ現象が起きることになります。
そしてこの逆イールドカーブ現象がなぜ景気後退を誘うことになるのかというと、
銀行が資金を貸し渋り、貸出金の回収を急ぐからです。
銀行側から見れば、短期金利は調達金利となり、長期金利は貸出金利となります。
なので調達金利が貸出金利を上回ってしまうので、
銀行側で貸し渋りが起こったり、貸出金の回収が急がれることとなります。
そういったことから景気後退を誘う要因になるといわれています。
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