急騰時の傾向

急騰の背景 相場は天邪鬼

 

 

平成30年9月19日(水)日経平均株価

 

 

先週9月13日から日経平均は連騰、節目と言われていた23,000円を一気に上抜けてきました。

 

きのう18日朝は米国の対中追加関税発動決定という報道を受け、寄り付き後に日経平均は下落しました。

 

これで下落バイアスが増幅されましたが巻き返しての急騰劇でしたから予測は難しかったと思います。

 

ただ・・・冷静に最近の傾向を振り返ると今回の様な意外高、突飛高はパターン化しつつあります。

 

昨年も5月から8月まで日経平均株価は2万円付近で延々もみ合いが続き、閉塞感が漂っていました。

 

そして9月に北朝鮮リスクが報じられ、少し調整を挟んだかと思いきや同月中旬から一気に急騰。

 

その後は節目として意識されていた2万円をすんなり超え上昇は11月まで続きました。

 

その前は2016年の米大統領選時もそうでした。

 

米大統領選前からトランプリスクが報じられ、市場には閉塞感が漂っていました。

 

そして米大統領選でトランプ優勢が伝えられると一時急落しました。

 

しかし、いざトランプ大統領が誕生すると誰も予想しなかった大幅高。

 

ブレグジットショックのときも同様でイギリスのEU離脱が決まった2016年6月24日に日経平均は1286円安。

 

しかし、下げたのはその日だけ。それ以降は「言われるほど悪影響はなさそうだ」という見方が優勢に。

 

株価は週明け2016年6月27日以降は反発に転じました。

 

共通する上昇の鍵は「閉塞感」と「メディアが悪材料と決めつけたシナリオの実現」です。

 

北朝鮮リスクに関しては有名無実化したゴシップと見ていましたが、市場には閉塞感が充満していました。

 

ブレグジット、トランプ大統領誕生、米中貿易摩擦、どれも懸念する声が非常に多かったのですが、

 

ブレグジット後に英国の株価は大きく上昇し、トランプ大統領誕生で米国の株価は大きく上昇しました。

 

米中貿易摩擦は現在進行形ですが、上昇する株価を見て軽視する識者が増えて来たように見えます。

 

こういう傾向は分かってはいても、投資やトレードに活用するのは難しいです。

 

ただ、市場に漫然とした閉塞感が漂っているときや、

 

イベントの結果が事前に“凶”とされていた結果になり株価が下げた場合、安易な売り仕掛けは慎んだ方が良いでしょう。

 

やはり市場は基本的に天邪鬼。大勢の思い通りには動かないものです。

 

日本株は夜間や週末に何かあった場合、避難的なヘッジの影響でかなり荒れます。

 

ただ、値動きは市場心理そのものですから盲信は出来ません。

 

恐らく11月中間選挙に向けてメディアも動くでしょうし市場の雰囲気が醸成されていくと思います。

 

何で買うのか、何で売るのか、判断材料を確り持って秋相場に臨みたいと思います。

 

暁投資顧問 平下

 

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