関東財務局長(金商) 第2654号
一般社団法人日本投資顧問業協会 第012-02597号
金曜日にNYダウは227ドル高と大きく反発しました。
上昇の背景には、22日にキャピタルゲイン課税を引きあげるという報道があったことが
きっかけで、売りが先行しました。
しかしこの売りが一巡した後は、
「キャピタルゲイン課税が相場に与える影響は限定的である」という
アメリカ国内の投資銀行からの様々なレポートが発表されました。
それにより、前日に大きく下げていたハイテク株の買戻しが進みました。
バイデン政権は今月中にでも子育てと介護の支援を軸とするという
米国家族計画をまとめる見通しです。
その財源として富裕層を対象にキャピタルゲイン課税の税率を
現行の20%から約2倍の39.6%に引き上げる方針です。
しかし税率の引き上げのベースのシナリオは
8%ぐらいではないかとUBSや大手の投資銀行がレポートしています。
すなわち、キャピタルゲイン課税が市場全体に占めるインパクトは
比較的小さいのではないかという相場観が形成されて上昇した
というのが金曜日の相場のまとめとなります。
NASDAQは1%の上昇、半導体指数は2%の上昇となり、
日経平均に占める半導体株の比率が非常に高いので、
月曜日は何となく上昇しそうではあります。
VIX指数は17.3ポイントと、リボンチャートを越えることはなく推移しています。
今のところは、大きな暴落が来そうな気配はなさそうです。
実はこの状況下で新高値を更新した指数があります。
それがダウ輸送株平均です。
NYダウ、S&P500、SOX指数とは全く違う動きになっています。
これが大きく値崩れすると、VIX指数も下がっていくと思いますが、
23日に新高値を更新したので少しノイズだったのかなと感じました。
今週の日経平均は13週移動平均線を割り込んでいますが、
来週は一応窓を開けて上昇しそうな感じはあります。
来週の立会は4日間なので、その間の内に13週移動平均線を割り込んで終わると、
また少し軟調なテクニカル的なアプローチになると思います。
株式に関しては、世界シェアなどを握っている企業が買われていた印象があります。
たとえば6479 ミネベアミツミです。
極小ベアリングで世界シェアの6割を占めており、
業績もコロナ禍においても落ち込むことなく、
長年ベアリング業界で得た信頼の表れが業績に出ています。
透明度の高い経営を目指しており、
これは機関投資家や国外の投資家にとって
非常に安心感が持てる企業となっています。
また4825 ウェザーニューズも民間の気象情報で世界最大手です。
世界で一番大きい民間の気象情報会社で、
様々なシチュエーションにおける気象情報を提供しています。
こういったグローバルトップシェアを握っている企業の方がパフォーマンスが高いと思います。
日経平均の季節性チャートなどのデータから見ると、
確かに5月は下げやすい状況ではあります。
5月に落ち込んだ部分に白丸をつけています。
図から見て分かるように、確かに落ち込んでいるところはあります。
そして私たちの記憶の中にも「5月はなぜか下げやすい」という印象があります。
それは、2019年5月に大きく下落したことや、2
013年の5.23ショックなど過去に5月に下落する材料があった為です。
そういった記憶が「セル・イン・メイ」を演出していると思います。
しかし過去のデータを見ていくと、必ずしも「セル・イン・メイ」は当てはまりません。
しかしシーズナリティチャートで見ると、
下げの時の値幅が大きいので5月は弱含むというデータになっています。
5月の第1週は日本市場はGWを挟んでいるので、
日本市場が休みだった3日分の海外市場の動きを吸収しないといけません。
そこは適切にリスクヘッジをしたいと思っています。
来週の投資スケジュールは重要になってきます。
6594 日本電産に関しては、コンセンサスが高すぎたので売られたという印象なので、
引き続き、押し目買いのスタンスで良いと思います。
そして来週は、日本市場が本格的に決算発表シーズン入りします。
27日、28日、30日にかけて、注目企業の銘柄の業績が発表されます。
またアメリカでも、28日にApple、Facebook、ボーイングと、
29日にはアメリカの1~3月期GDP速報値が発表され、
Amazon、Mastercard、ウエスタンデジタルなどの業績も発表されます。
来週は各社の業績がとても気になりますし、相場も動くと思います。
なので日経平均の今のチャートだけで図るのは難しいと思います。
今はレンジを形成している6363 酉島製作所が気になります。
900円の壁が厚いですが、800円の下値もかなり厚いです。
この企業も隠れたグローバル企業です。
ポンプでは国内大手で、発電用高効率ポンプでは国内1位、
海水淡水化ポンプでは世界シェア40%を占めています。
海水の淡水化は新興国では非常に成長市場と注目されています。
株式市場でも近年注目されている再生可能エネルギー事業も展開しており、
業績も緩やかに右肩上がりでこれからを期待したい企業となっています。
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