関東財務局長(金商) 第2654号
一般社団法人日本投資顧問業協会 第012-02597号
9月7日に1ドル144.98円と1998年8月以来、約24年ぶりの円安水準となりました。
1年前の2021年9月は109円台だったものが今では144円台辺りまで円安ドル高が進みました。
なぜここまで円安ドル高が進んだのかというとそれは金利が要因として挙げられます。
日本では金利を低金利に抑えている状況ですが、
米国では9月に0.75%の利上げを決めるなど、どんどん金利上昇を推し進めています。
なぜ日本が低金利のままなのかというと、
日本経済がまだ脆くて利上げには耐えられないとして、
今後も低金利を当面は維持していくという金融政策を表明しているからです。
なので米国と日本の金利の格差で円安ドル高が進んでいる状況になっています。
インフレの緩和を促す効果があるという見方をパウエルFRB議長はコメントしています。
6月に40年ぶりの水準でインフレ率が高止まりする中、
輸入物価を安くするドル高を容認した形でのコメントでした。
つまりインフレなので米国にありふれているものが高い為、
輸入物価が安くなるドル高を容認している状況というわけです。
なのでインフレがこれから収まるとドル高にならなくても良い状況になるわけで、
インフレが収まると円安も収まるのではないかと千竃は考えています。
円安・円高どちらが良いかは立場によって変わると思います。
輸出産業を営む企業にとっては製品が売れやすくなる円安が良いと考えられます。
なので自動車などの輸出産業は株価も非常に強くなっています。
一方で消費者の立場で考えると、
値上げなどの金銭的な負担が増える円安には厳しいものを感じます。
日本ではやはり様々な品目を輸入品に頼っているので、
生活必需品に対する支出が増えてしまいます。
年内で2万品目越えの値上げがあると予測されています。
給料は据え置きでこのまま値上げだけが続くとなると
消費者にとっては非常に大きな打撃となると考えられます。
図の赤枠部分である1997年辺りに急激なドル高になった時は、
その後にアジア通貨危機が起こりました。
次の図の赤枠部分である2014年から2015年にドル高が急激に進んだ後は、
チャイナショックが起きました。
そして2000年のドッドコム・バブルが崩壊する前のドル高が急激に進んでいました。
こういった過去の事例からも急激なドル高は、
為替市場だけではなく株式市場の暴落を呼び起こすトリガーになっていると思います。
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