関東財務局長(金商) 第2654号
一般社団法人日本投資顧問業協会 第012-02597号
世界的な投資銀行であるクレディスイスが破綻するのではないか、という話題が金融業界で広まっています。
もし、クレディスイスが破綻するとなれば株式市場に与える影響も大きく
世界の金融市場を揺るがす事態となるでしょう。
今回は投資銀行クレディスイスの概要と現状を解説していきます。
クレディスイスはスイスに本社を置く外資系の金融会社です。
投資銀行、アセットマネジメント、プライベートバンキングといった事業を世界中で展開しています。
いま、そんな世界的金融グループのクレディスイスが破綻するのでは・・・という話題で金融業界は持ちきりです。
CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)と呼ばれる金融商品があります。
企業の債務不履行のリスクを対象としている投資商品で、
対象となる企業が破綻するリスクが高まるとCDSは上昇します。
クレディスイスのCDSは9月末に急上昇しました。
市場からクレディスイスが破綻するリスクが高まったと見なされたということです。
今年に入ってからの株式市場の下落で世界中の投資銀行は厳しい状況下に置かれていますが、
その中でもクレディスイスの状況は良くありません。
原因は昨年起きた2件の不祥事にあります。
2021年にクレディスイスは2件の不祥事により大きな損失を出しました。
一つは関連会社だった英国の金融会社ベンチャー・グリーンシルの破綻です。
この破綻によりクレディスイスはファンドを閉鎖する事態となりました。
もう一つが米国のアルケゴス・キャピタル・マネジメントが破綻したことによる
6,500億円もの巨額の損失を出したことです。
この2つの不祥事によりクレディスイスは大きく傷つき、同時に株価も大きく下落しました。
クレディスイスの株価は過去最高値と比べると20分の1程度まで下落しています。
大きな損失を抱えたクレディスイスですが、
仮にクレディスイスが破綻したとすると国内の金融機関も無事では居られません。
世界的な金融グループであるクレディスイスが破綻したとなれば、
国内の金融機関が保有する有価証券などの価値も減少し、業績や財務に大きな打撃となります。
影響はスイス国内だけにとどまらず、リーマンショックの再来となる可能性があります。
ただ、クレディスイスも何も手を打っていないわけではありません。
クレディスイスは10月27日に5,900億円もの大規模な増資と投資銀行部門を縮小し、
数千人規模のリストラを実施するという計画を発表しました。
増資により財務状況を改善させ、投資銀行の再編と大規模リストラで業績を回復させる狙いです。
再編は今後3年かけて行われる計画となっており、世界有数の投資銀行がいま大きく変化しようとしています。
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