関東財務局長(金商) 第2654号
一般社団法人日本投資顧問業協会 第012-02597号
トルコリラ急落 影響は?
先週から騒ぎになっているトルコ問題。
米国がトルコに対しアルミ・鉄鋼関税の倍率を2倍に引き上げると表明。
この制裁関税の発動を受けてトルコリラが急落し13日の日経平均株価は大幅安となりました。
今はトルコが株安の元凶とされていますが、アルゼンチン・ペソも下落を続けていますし、
ハイパーインフレが問題になっているベネズエラもボリバルを切り下げており、焦臭い国が増えて来ました。
ハイパーインフレといえばかつてのジンバブエですが、
ジンバブエが幾ら迷走しようとも日本や米国に殆ど影響はありませんでした。
上述のアルゼンチンは過去に8回デフォルトしていますが、アルゼンチンに関しても同様。
デフォルトの噂が出て大荒れとなったのはギリシャですが、
同国はEUに加盟しておりそれが問題を大きくしてしまいました。
今話題になっているトルコは随分前からEU加盟を交渉していますが実現していません。
もし、トルコがEU加盟国であればギリシャショックのような大問題になっていたと思いますが・・・
そうでなかったことが救いでしたね。
トルコ問題に関しては金融機関がどの程度同国へのエクスポージャーを保有しているのかが鍵でしょう。
国際決済銀行(BIS)の3月末時点のデータでは、
邦銀のトルコ向け融資は約110億ドル(約1兆2180億円)程度とされています。
専門家の方はこの程度のエクスポージャーであれば、大した懸念材料にはならないとみているようです。
ただ、こういう問題は問題発覚当初は必ずといっていいほど軽視される風潮があります。
リーマンショックのときもそうでしたし、ギリシャ問題のときもそうでした。
現時点で大したことないと判断するのは時期尚早のような気がします。
暁投資顧問 平下
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