関東財務局長(金商) 第2654号
一般社団法人日本投資顧問業協会 第012-02597号
目次
どうも、平下です。
今週の日経平均株価は前週末から大幅に上昇し4月につけた高値を更新しました。
週足は2週連続の陽線。
米中閣僚級協議通過で15日発動予定の米国の対中関税発動が見送られたことや、
まだ継続中の米中協議進展期待や、米企業決算が上昇要因となりました。
直接的にはファーストリテイリングやファナック、
東京エレクトロンといった日経寄与度上位の値嵩株上昇が効きましたね。
特に寄与度1位のファーストリテイリングは決算発表後一方的な上昇になっており、
日経平均株価を大きく押し上げています。
きのう英国とEUが離脱条件合意という報道がありましたが、
今週の為替相場ではユーロが買われました。
この影響で相対的に円、ドルが下落しドル円は若干円安ドル高に振れました。
ただ、さすがに1ドル=108円台からは上値が重いです。
再来週にFOMCを控えそろそろ来週辺りから動きが出てくるかも知れません。
日経VIは先週末から低下し15.63。
米中閣僚級協議が決裂にならなかったことに安堵・・・といったところでしょうか。
ただ、まだ協議は継続中ですしいつそれがひっくり返るか分からない状況ですので、
本当に米中関係が雪解けになるような合意がなければVIX指数や日経VIが低下を続けることもなさそうです。
先週分の投資主体別売買動向では海外投資家が現物、先物ともに買い越し。合算1208億円の買い越し。
個人投資家は現物、先物ともに売り越しで合算2167億円の売り越し。
金額的には少額で特筆するような部分はありませんでした。
今週も日経平均株価&TOPIXは上昇しましたので海外投資家買い越し、
個人投資家売り越しを予想。
FRBのバランスシート拡大が憶測を促す
先日から話題になっているのがFRBのバランスシート拡大です。
9月に短期金融市場で翌日物レポ金利が一時10%にまで急騰する騒ぎがあったことを受け、
FRBは10月15日から財務省短期証券(TB)を毎月600億ドル規模で買入れることを発表しました。
買い入れは2020年4-6月期まで継続するそうですが、再びバランスシート拡大に舵を切ったことになります。
FRBの総資産を見ると問題のあった9月17日辺りから如実に増加しています。
FRBはこれを追加緩和ではないと否定していますが、追加緩和とみる市場参加者も少なくないようです。
米国の株価は過去最高値圏で失業率は過去最低水準ですが、
利下げを促すトランプにバランスシートを拡大するFRB。
前例にない状況であることは間違いありません。
日本や欧州、中国は実態経済悪化が鮮明ですが株価は全く下がりません。
恐らく、実態経済や企業業績などのファンダメンタルに変化がなければ、
価格はどこかで本質的価値に収斂していくものと思われますが、それがいつになるのかは分かりません。
前例にない緩和相場でカネ余りの状況だということを忘れず、どう立ち回るか考えていきたいと思います。
暁投資顧問 平下
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