関東財務局長(金商) 第2654号
一般社団法人日本投資顧問業協会 第012-02597号
ファーストリテイリング<9983> 気になる兆候
日経平均株価非常に強いですが、気になるのは値嵩株の寄与度。
7月18日もファーストリテイリングが大幅上昇し年初来高値を更新。
ファーストリテイリング1銘柄で日経平均株価を約40円押し上げています。
ファーストリテイリングは先日12日の決算発表後に急騰。
海外ユニクロ事業が65%増益となったことが評価されているようです。
国内ユニクロ事業の既存店売上高は5月は2.7%減、
6月は4.0%減と2カ月連続でマイナスとなっていますが、
今後は国内の月次に一喜一憂する展開もなくなるかも知れません。
ファーストリテイリングのPERは同業他社を大きく上回る42倍、PBRは14.74倍と決して割安ではありません。
ただ、ファーストリテイリングが上場来高値61970円をつけた2015年7月と比較すると、
売上高も営業利益もEPSもその水準を大きく上回っています。
そう考えると、株価は2015年7月よりも高くてもおかしくないと言うロジックも成立します。
私は割高と見ていますが、2015年のような意外高は果たしてあるでしょうか?
それよりも、私が気になるのは奇妙なことに日経平均株価が急落する直前、
必ずといって良い程このファーストリテイリングが不可解な上昇を見せていることです。
上はファーストリテイリングの月足チャートです。
月足ですので日足チャートと違ってなだらかですが、これを見ても
2013年5月、2013年12月、2015年7月、2018年1月、今まで日経平均株価が大きく調整する直前に
必ずと言って良い程ファーストリテイリングの株価が大きく上昇していることが分かると思います。
逆にファーストリテイリングが大きく下げたのに日経平均株価が調整しなかったのが2017年でした。
そのファーストリテイリングの日経下落寄与分を担ったのがソフトバンクと東京エレクトロンの上昇でした。
もしかしたら2015年夏のように、ファーストリテイリングは更に上昇するかも知れません。
ただ、これまでの傾向を考えると身構えてしまいますね。
同じ展開にはならないかも知れませんが、少し警戒を強めたいと思います。
暁投資顧問 平下
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