関東財務局長(金商) 第2654号
一般社団法人日本投資顧問業協会 第012-02597号
目次
今週の日経平均株価は前週末比250.11円高。一気に1月のザラ場高値を更新しました。
もっと上昇したような印象ですが、250円高と上昇幅は小さいです。
2013年以降何度もありましたが、今回も懐疑のなか先物主導で値を切り上げる展開となりました。
ドル円も日経平均と足並みを合わせるような形で円安に。
米長期金利上昇で日米の実質金利差が円安に繋がりました。
円安も株高の追い風となりました。
しかし、まだ昨年11月の1ドル=114円台よりは円高水準。
日経VIは上昇。
今週は日経平均株価上昇、日経VIも上昇となりました。
これは市場の予想を超えて上昇したときに良く見る光景です。
ただ、それでもまだ16.76ですから低VI。
きょう引け後に発表された前週分の週次投資主体別売買動向ですが、
予想通り海外投資家は買い越し。現物・先物合算でなんと約1兆5000億円の買い越しです。
それに対し個人投資家は6741億円と巨額売り越し。
日経平均株価が上昇した週は海外投資家買い越し、個人投資家売り越しの傾向は不変です。
しかし、2週間前に1兆円超売り越しておいてからいきなり1兆5000億円の買い越し。
凄まじい巻き返しです。「仕掛け」のニオイがしますね。
恐らく、今週も海外投資家は大幅に買い越し、個人投資家は売り越しと予想。
レンジブレイクした日経平均 高値はどこまで?
約27年ぶりの高値を付けた日経平均。
私は先週の上昇の時点で、もう少し市場に強気ムードが漂ってくるかと見ていました。
先週21日の空売り比率が35.2%まで減少していましたし、高値更新は間近。
株屋のコメントも大体は「過熱感はあるが上昇は続く」といったものでした。
しかし、今週に入って再び空売り比率は上昇しており市場参加者の多くはまだこの上昇を懐疑的に見ています。
それも当然。幾ら日本株は割安といっても来期予想は強くありません。
また、欧州・中国の経済指標は昨秋よりも悪い。
更に米中貿易戦争や新興国経済に対する不安もあって、外部環境は良くありません。
先日まで主体性なく上海総合指数や米株市場に靡いてきた日経平均が、足元一気に独歩高の様相。
ついていけないのは当然ですね。
総楽観でもありませんし、踏み上げ的な上昇はまだ続くかも知れません。
こうなると梯子が外されるまで止まりませんが、その梯子はいつ外されてもおかしくありません。
値動きに乗じるなら急落を想定して立ち回りたいですね。
なお、私は慎重なスタンスをまだ変えていません。
根拠にしている指標群に好転の兆しが確認出来るか、
流れを変えるような材料が出るまでスタンスを変えるつもりはありません。
指標群が好転せず材料も無いまま意外高するかも知れませんが、
それに乗れなくても別に構わないと考えています。焦りは禁物。
暁投資顧問 平下
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