関東財務局長(金商) 第2654号
一般社団法人日本投資顧問業協会 第012-02597号
日米金利差が拡大しているにもかかわらず、足元ではドル安円高が進行。
これまでドル円は米長期金利と連動してきただけに、違和感を拭えない市場参加者は多いと思います。
私もその一人ですが、違和感は2016年からありました。
上は、株式市場の炭鉱のカナリアとされる米ハイイールド債の指標です。
グレーのゾーンは米国の景気後退期ですが、1990年5月~1991年3月、2001年3月~2001年11月、
そして2007年12月~2009年6月の3回全てで米ハイイールド債の価格が下落しています。
・・・で、2015年6月辺りからこのハイイールド債の価格が大きく下がり身構えたのですが結果的に景気後退はありませんでした。
ハイイールド債が底打ちしたのは2016年1月。株式市場よりも先に底打ちしています。
この後、ハイイールド債はブレグジット、米大統領選時に少し下げましたが殆ど調整していません。
結果的に、ハイイールド債はブレグジットもトランプ大統領誕生も悲観視していなかったということが分かります。
まだ、このハイイールド債は動いていませんが今後も監視を続けたいと思います。
そして足元上昇を続けている長期金利。
長いスパンで見ると1981年以降ずっと下がり続けています。
株式以上に債券市場はバブル化しているといっても過言ではありません。
それが弾けるとどうなるのか?
債券から株に資金が向かうなんていう説もありますが、どうも腑に落ちません。
喉元過ぎれば熱さを忘れると言いますが、仮に長期金利上昇が一服すれば市場も安堵するでしょう。
ただ、今はFRBが引き締めに着手している状況下ですから、また低金利が延々続くというのも考え難いです。
金利が上昇し始めるとどうなるのか、自分なりに仮説を立てて色々考えて見たいと思います。
暁投資顧問 平下
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