★WTI原油先物 週足チャート
どうも、平下です。現在2021年3月8日14時59分
このところ上昇が続いている原油価格。
コロナショックの際、WTI原油先物価格は一時マイナスになるという珍事も発生しましたが、
昨年11月以降、上昇が加速しコロナ前の水準を明確に上抜けて来ました。
ワクチン接種開始から有意に新型コロナ新規感染者数が減少しており、
コロナ収束期待による経済正常化やOPECプラスの減産継続が価格上昇に繋がっているようです。
★ドル円 週足チャート
一方、ドル円は今年に入って円安が加速。
昨年4月から12月までは株高・円高・原油高という動きとなっていました。
しかし、今年にはいって株高、円安、原油高となっており為替の動きに大きな変化が見られます。
一般的に原油価格上昇は円安に繋がると言われています。
原油の決済はドルで行われるため原油価格が上昇すればドルも買われドル高になるという分かりやすい法則です。
昨年まではそんな法則よりも世界的な新型コロナ猖獗への懸念や、FRBの巨額金融緩和の影響でドル売りが続いていました。
(コロナショック時、短期的に急激なドル高局面がありましたが)
少し前まで円高は株価にとってネガティブ、円安はポジティブと言われていましたが、
足元の為替と株価の動きを見るとそうなっていません。そこは固定観念を持たない方がいいでしょう。
この原油高、円安のコンボで懸念されるのは輸入物価の上昇です。
ダイレクトに影響するのがガソリン価格や電気料金です。
これが悪性のインフレ(所得が増えず物価のみ上昇)となった場合、中央銀行は金融緩和出来なくなります。
今回、給付金という一時所得の増加とリベンジ消費期待の相乗効果でインフレになりつつありますが、
給付金を使い切った後は大きな反動が出そうです。
私は昨年10月までこのレベルの株高、原油高、円安は全く予想していませんでした。
今はコロナ収束と経済対策でバブルになるという見方もかなり多いですが、
果たして本当にそう分かりやすい動きになるのでしょうか？
物価や金利上昇の影響を市場がどう消化するのか見ながら、自分なりによく考えて対応して行きたいと思います。
暁投資顧問 平下
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