日銀ETF買い入れの現状 

日銀ETF買い入れ 現状は?

 

 

 

平成30年6月25日(月)日銀

 

 

3月だけで11営業日ETF買い入れを行った日銀。

 

当時は限度額とされる年間6兆円のペースを上回るETF買い入れを危惧する声や、

 

市場の健全性を歪めていると問題視する声が多かったのですが・・・

 

4月以降の株高でその後のETF買い入れペースは低下。

 

最近はあまり日銀のETF買いを問題視する記事も見ませんでした。

 

「株高は七難隠す」とは良く言ったもので、株高になると多少の問題は霞んでしまうようです。

 

さて、今週いっぱいで6月相場も終わり来月からは2018年も折り返しとなります。

 

今年の大発会から6月22日時点での日銀のETF買入総額は3兆1148億円。

 

ちょうど年間6兆円のペースです。

 

なお、日銀のHPで公表されている資料では2010年以降のETF買入総額は20兆5373億円となっています。

 

6月22日の東証一部の時価総額が約658兆円。

 

日銀が買入れしたETF総額は東証一部時価総額の3.1%にあたり、日銀は立派な大株主です。

 

私が懸念するのは今後株安で東証の時価総額が縮小した場合、

 

日銀は下落時にETFを買いますから、時価総額比率で日銀の影響力が更に大きくなることです。

 

2016年2月12日、日経平均株価が14865円をつけたときの東証一部時価総額が約455兆円。

 

もっと遡って2012年6月、日経平均株価8000円台前半での東証一部時価総額が約244兆円です。

 

仮に、きょう以降日銀が一切ETF買入を控え、これから日経平均株価が8000円台前半まで下げた場合、

 

日銀が買ったETFは東証一部の8.4%を占めることになります。

 

実際は今後も年間6兆円のETF購入を続けるということですから、優に10%を越えてくるでしょう。

 

そうなると日銀のバランスシートは完全に崩壊しますし、日本の株式市場の健全性も損なわれます。

 

今はいいですが、、、、いつか大きな問題になるでしょう。

 

日銀もその辺は分かっていると思います。

 

副作用を考慮してどこかで奇策を出してくるかも知れませんね。

 

暁投資顧問 平下

 

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