関東財務局長(金商) 第2654号
一般社団法人日本投資顧問業協会 第012-02597号
日本海洋掘削 <1606> 会社更生法申請
22日の取引終了後、東京地方裁判所に会社更生手続を申請、受理された日本海洋掘削<1606>。
日本海洋掘削は6月22日から7月22日まで整理銘柄に指定され7月23日に上場廃止となります。
当然ですが株価は暴落。
6月1日に1760円だった株価は現在60円付近で推移しています。
日本海洋掘削は継続前提に疑義注記あり、注意喚起は為されていました。
ただ、疑義注記のある銘柄でもなかなか破産して上場廃止にはなりませんし、
この銘柄は夢のあるメタンハイドレート関連銘柄ですのでホルダーは多かったのではないでしょうか。
倒産銘柄だけは掴みたくないもの。
避ける方法は簡単です。疑義注記のある銘柄は持たない。これに尽きます。
財務ではフリーCF(キャッシュフロー)と営業CFに注目。
フリーCFは営業CFと投資CFを足して求められます。
日本海洋掘削のキャッシュフロー推移を見てみましょう。
2017年、2018年とフリーCFがマイナスになっています。
2013年、2014年も同じようにフリーCFがマイナスですが、営業CFはマイナスになっていませんでした。
巨額の投資を行ったことでフリーCFはマイナスになりましたが、財務体力はあったのです。
ところが、2017年、2018年は営業CFもマイナスになっています。
財務CFは借金をすればプラス、借金を返済すればマイナスになるのですが財務CFもマイナス。
新たに借金することもできず返済に追われる自転車操業状態だったことが分かります。
日本海洋掘削の四季報の見出しをざっと見てみました。
最新の四季報では【苦闘】、一期前の四季報は【赤字残る】、更に遡っていくと
【赤字続く】、【赤字残る】、【赤字脱出まだ先】、【赤字続く】、【赤字幅拡大】、
【赤字拡大】、【苦境】、【赤字拡大】、【沈む】・・・惨憺たる内容です。
中長期で保有を考慮する場合、こういう赤字銘柄は避けた方が賢明でしょう。
暁投資顧問 平下
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